IT人材不足が深刻な分野まとめ

IT人材不足は、現代のデジタル時代において多くの産業や組織にとって深刻な問題となっています。この記事では、IT人材不足が特に深刻な分野に焦点を当てます。

AI・データサイエンス・IoT

AI・データサイエンス・IoTは、いずれも近年、需要が急速に高まっている分野です。

AIは医療から自動車まで、多くの業界で活用され始めています。AIを搭載したロボットに一部の業務を任せることは、労働人口の減少が課題となっている日本にとって、非常に重要な意義を持っています。

また、AIやクラウドを用いて大量のデータを収集・分析するデータサイエンスは、企業がより良い意思決定を行うために活用されています。しかしながら、これらの分野で働くためには高度なスキルが必要であることから、十分な数のIT人材が育成されていないという状況が生じています。

さらに、最近ではIoT分野の進歩により、自宅のエアコンや監視カメラなどを外出先からスマートフォンで操作することが可能になるなど、スマート家電としての利用が広がっています。しかしながら、IoT技術自体の歴史は短く、専門家を育成するための時間と労力がまだ十分に投じられていないため、IoT分野でもIT人材不足が問題となっています。

産業用・介護用のロボット開発

日本では少子高齢化による働き手の減少に対応するため、さまざまな場所でロボットの利用が増えています。

例えば、製造業で働く工業用ロボットや高齢者をサポートする介護ロボットなどが開発され、現場で活用されています。

これらのロボットは今後の役割はさらに重要になると考えられており、ロボットを開発・運用するエンジニアの需要も高まっています。高まる需要に対して、ロボット関連のエンジニアの供給が間に合っていないのが現状です。

DX(デジタルトランスフォーメーション)

政府はDX推進についての方針を示しており、今後さらに多くの企業がこの取り組みを進めることが予想されています。しかし、需要の増加に対応するIT人材の育成が追いついておらず、人材不足が問題となっています。

情報通信白書(令和3年版)によると、DX推進にあたって不足している人材として「DXの主導者」を挙げている企業は7割を超えています。

参考:情報通信白書(令和3年版)

クラウドサービス開発・ビッグデータ

クラウドサービスを使う企業の数は、年々増加しています。今後もこの流れは続き、IT技術をビジネスに取り入れる企業がますます増えることが見込まれます。それに伴い、クラウドサービスの開発に詳しいエンジニアの役割が重要性を増しています。

また、企業の情報がデジタルフォーマットに変換されることが増えており、ビッグデータの利用も各業界で行われています。このような背景から、データサイエンティストの需要が増え、人材不足問題が顕在化しています。

サーバー・情報のセキュリティ

近年、IT技術の進歩とともに、情報の漏えいや不正アクセスといったセキュリティ問題も増えてきています。情報の漏えいが起きれば、企業にとって大きな損失に繋がることは避けられません。

さまざまな業界でインターネットの使用が広がる中、セキュリティに精通したエンジニアの需要は今後も増えることが予想されます。

 

ITS 編集部

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